ボダイジュ | the celtic tree
ヨーロッパ中南部に広く分布する落葉高木。
ケルトシンボルツリーのボダイジュは、シューベルトの歌曲「冬の旅」で歌われたリンデンバウムのこと。
お釈迦様がその下で悟りを開いた「インドボダイジュ」とはまた別の種類です。
我が国では、臨済宗の開祖である栄西が、近縁のボダイジュを中国から持ち帰ったのが始まりで、
日本各地の仏教寺院で見ることができます。
樹齢は８百年ほどで、古くから薬草として愛されてきました。
初夏のそよ風にのってかわいらしいハート形の葉っぱがさわさわと揺れると、甘い芳香がやさしくあたりに漂います。
また、そのアイボリーの花から作るハーブティーは、神経をリラックスさせる効能があり、独特の香りで知られるハチミツは高級品とされています。
ボダイジュは人々の心の奥底とつながる宇宙樹。
喜びと潤いに溢れた生活を取りもどしたいなら、不安や嘆きをボダイジュにあずける事です。
幹の根元に座ってゆっくり目をとじると、いつしかわたしたちの体はボダイジュと一体になり、そして樹木として生きた数百年の時を追体験する旅に出ます。
やがて旅を終えて瞑想から覚めれば、光溢れ草花が生い茂るこの美しい世界に、新たな感動を見出すでしょう。
人の世は不都合や矛盾にまみれています。
自己犠牲と慈愛の精神が、自分自身を苦しめる諸刃の剣となることもあります。
そんな時、ボダイジュはそっとそっと諭してくれます。
「人生は癒しの旅路でもあるのだ」と。
【ケルトツリータロット】
このカードは、慈愛と自己犠牲の精神の尊さを表します。
また瞑想や修行の身を暗示することも。ボダイジュはあなたの心の奥底でつながる時、あなたは重荷を手放し、光に包まれるのです。
逆位置では、過剰な束縛や、我慢の限界を表すことも。
ボダイジュはタロットの吊られた男に対応しています。
文：あみゅー
黒猫あみゅーのつぶやき