ピラミッド・スプレッド
6枚のタロットカードを展開するスプレッドはいくつかあります。
ホーシシュー・スプレッドや、ピラミッドスプレッド、などなど。
ここでは特にピラミッド・スプレッドと呼ばれる方法をご紹介します。
【ピラミッド・スプレッドとは?】
ピラミッド・スプレッドとは、6枚のカードを使うスプレッドです。
上から一列目に1枚、二列目に2枚、三列目に3枚と、まるでピラミッドのような形に並べることからピラミッド・スプレッドと呼ばれています。
この形はトランプ占いでももちいられることが多く、タロットのスプレッドの中でももっとも親しみやすく、ポピュラーなものの一つだといえるでしょう。
【ピラミッド・スプレッドの意味(各位置のカードの意味)】
ピラミッド・スプレッドは、各列で一つの意味をあらわすのが一般的です。
たとえば、一番下の段の3枚はすべて現状をあらわしており、通常、左から「現状1」、「現状2」、「現状3」と呼びます。
この3枚のカードは合わせて一つの意味を読み取ることもできますし、それぞれ「今の自分の気持ち」「今の相手の気持ち」「今の二人の関係」といった具合に、別々の観点から現状をあらわしていると読み解くこともできますよ。
中段の2枚は「対策1」、「対策2」であり、この時も同様に、2枚を合わせて一つの対策と読み取ることもできます。
そして上段の1枚は「結論」を表しています。
6枚のカードそれぞれに異なった意味をあてる場合の、各カードの意味は、以下の通りです♪
・上段…解決策
・中段左…今の状況
・中段右…今の障害や問題
・下段左…現状
・下段中…現状を招いた原因
・下段右…現状に至った過程
【どんなテーマに適したスプレッドか? 】
ピラミッド・スプレッドでは複数のカードをもちいて、現在抱えている悩みや問題を作ることになった原因やその対策を模索していくスプレッドです。
今抱えている問題を解決したり、現状をより良くする方法を探るのに向いています。
解決したい悩みや、乗り越えたい壁があるときには、とくに適したスプレッドといえるでしょう。
「片想いの相手との関係が友達として定着してしまって困っている・・どうしたら恋愛に発展するの?」
・・といった具体的な現状がある場合には、ぜひ活用したいところ。
もちろん、抱えている悩みの分野は問わず、具体的な問題に直面しているのなら恋愛でも、仕事でも、健康でもつかうことのできるスプレッドです。
ところで先ほど、ピラミッド・スプレッドの意味は、同じ段のカードに違った意味を当てはめる場合もある、と説明しましたね。
しかしまったくバラバラの意味を当てはめるワケではありません。
例えば、下段があらわしているのは「現状」「現状を招いた原因」「現状に至った過程」という意味ですが、
これらは "3枚合わせて現状を表している" ということです。
【リーディングのアドバイス 】
アドバイス①:想像力を存分に使おう!
ピラミッド・スプレッドは、複数のカードを合わせて一つの意味をよみとっていくものです。
そのため、一枚のカードではあらわすことのできない複雑な事象も読み解け、より深いリーディングが可能となります。
とはいえ、そのぶん読み取る側にもそれ相応の能力や対応が必要なのもたしか。
タロットに慣れないうちは無理にピラミッド・スプレッドを使おうとせず、もう少し簡単なスプレッドから試したほうがいいかもしれませんね。
「どうしても解決したい悩みがあり、ピラミッド・スプレッドをもちいたい!」というのであれば、占う際に想像力や発想力を存分に働かせるようにしましょう。
たとえば、現状のカードに「身動きがとれない」と「いろいろ試している」等の対極の意味を持つカードが出たとしましょう。
このとき、
① 片方を自分、片方を相手の現状ととらえるのか?
②「いろいろ試したいけれど手段がない」のか?
③「いろいろ試しすぎてもう打つ手がなくなった」のか?
・・などなどイメージを膨らませていくのです。するとなんらかの形がみえてくるはずですよ。
アドバイス②:「鳥の目」と「虫の目」を両方使ってリーディング!
複数のタロットから、全体のイメージを読み取ることを「鳥の目リーディング」、
それとは反対に、1枚のカードに着目することを「虫の目リーディング」と呼びましょう。
ピラミッドスプレッドでは、「鳥の目」と「虫の目」の両方を使ってリーディングすることを意識して。
まずは鳥の目で、空から俯瞰(ふかん)するようにリーディングすることで、全体像を把握します。
またそれと同時に、それぞれのカードにも注目することで、悩みの元となっている複数の要因が整理できるのです。
上達すると全体像も細部も、同時に見えてきますよ。
このように、たくさんのメリットがあるのがピラミッド・スプレッドの特徴ですね。
また、ピラミッド・スプレッドはその名のとおり、ピラミット状にいくらでも重ねていくことができます。四段、五段と重ねた場合は、それぞれ4枚、5枚のカードで現状等を読み解くことになりますので、より細やかで複雑なリーディングができるようになるでしょう。とはいえこれは、よほどタロットに慣れてから行うことをオススメします。