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一組目のペアは愚者と魔術師

タロットペアリングワーク
〜愚者と魔術師〜

愚者のタロットカード

愚者
魔術師のタロットカード

魔術師


一組目のペアは「愚者」と「魔術師」です。

愚者がゼロ(0)ならば、魔術師は無限大(∞)。
愚者が分散ならば、魔術師は集中。愚者が曲線ならば、魔術師は直線。

愚者が自由気ままな放浪の旅ならば、魔術師は明確なビジョンを持って進んでいきます。さらに愚者は"無知"ならば魔術師は"知"のカードとも言えるでしょう。

両者は正反対の性質に思えますが、じつは紙一重。 
同じ現象の裏表だったりするのです。

では愚者から見ていきましょう。

【愚者は魔術師にもなりえる】

ことわざに「頭カラッポの方が夢詰めこめる」とあるように、愚者は壮大な夢を思い描きます。それはそれは、ぶっ飛んだスケールの夢を・・

さらに、愚者はなまじ知識がないことが幸いして、まともな人では出来ないような大胆な行動ができたりするのです。
ロケットスターター愚者は走り出したら止まらない、ザ・ロマンスの請負人!

そして「そんなの無理に決まってるじゃん!」と多くの人が考える事を成し遂げてしまいます。
奇跡を起こすのは魔術師ではなく、たいてい愚者なのです。 

一方で、愚者のデメリットは、みなさんお分かりの通り、危険を顧みない無謀さにあります。 そんなの無理に決まってるじゃん!がほんとに無理だったパターン?

では、知識のない愚者にとって、大切な事は何でしょうか。

まずは「知識がない事を知る」ということ。無知の知というやつですね。
そして知識をすでに持っている "助っ人" を探せば良いのです。

アメリカの実業家として大成功したアンドリュー・カーネギーは「自分よりも賢い人を仲間にしなさい」と言いました。また彼の墓碑には、こんな意味の言葉が刻まれています。

「自分より賢い人たちを仲間にする方法を知っている者、ここに眠る」

愚者は決して "愚か" ではありません。ときに魔術師となる可能性を秘めています。

【魔術師は愚者にもなりえる】

魔術師は知識が豊富なクレバーな人物。
また4つのスート(ワンド、ソード、カップ、ペンタクル)に熟知し、使いこなすトリックスターです。

ドラクエで言うならば、魔法使いと僧侶の両方の魔法が使える、まさに賢者そのもの。タロット占いでこのカードが出たなら、何かしらの良い解釈をするでしょう。

しか〜し! この世に完璧な人間などいません!
それは魔術師とて例外ではないのです。

あなたの周りに、頭でっかちで行動が伴わない人っていませんか?
何かやろうとすると過去のデータを引っ張り出して、出来ない理由をこんこんと述べるようなタイプ。

あるいは「策士策に溺れる」というように、智謀に自信がありすぎると油断して足をすくわれてしまう事も・・

そんな時、きっと彼はこう思うはず。

「わたしは愚かだった」と。

知識は物事を見るために必要なものですが、逆に見えなくもする。
魔術師の賢明さは、愚者の愚かさと紙一重なのです。

愚者と魔術師のカードは、初心に返ることの大切さ、知識が盲点を生み出すこと、じつに様々なことを私たちに教えてくれます。

文:あみゅー

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