タロットペアリングワーク
〜「吊られた男」と「力」〜
吊られた男
力
5組目のペアは「吊られた男」と「力」です。
「吊られた男」は無力、「力」は有力と考えるとこの2枚は対極であることが分かります。
「吊られた男」は現状に耐え忍ぶとき。あるいはやり方を思い切って変える必要性を暗示しています。
一方、「力」はあなたが優勢であることを表します。あなたは状況を支配することができるでしょう。
このペアは、あなたが抱えている問題に対して、現在の状況と、どのように取り組むべきか? をズバリ示してしてくれます。
【「吊られた男」:無力もまた力である】
今、あなたに解決したい問題があるとしましょう。
「吊られた男」のカードが出たら、問題に対して正攻法の真っ向勝負をしかけるべきではありません。
しかし、そこでただ諦めるしかないのかと言うと、そうではないのが人生の奥深いところ。
逆さづりの男の頭から、謎の光が出ているのが分かるでしょうか。
もしかすると、なにか逆転の発想を思いついたのでしょうか?
あるいは弱点を逆手に持って武器にするといった、斬新なアイデアが閃いた可能性があります。
困難に窮したら、吊られた男のように、一度、力をすっかり抜いてみましょう。だらーんと脱力するのです。
"諦める" とは "明らかにして極める" という意味があるそうです。
「吊られた男」のカードは、そのことをよく表しているように思えるのです。
【「力」:強さは強引ではない】
「力」のカードは、状況はあなたに優勢であることを示唆しています。
突然ですが「北風と太陽」の童話をご存知でしょうか。
ある時、北風と太陽が力比べをして、旅人の着物を脱がした方が勝ちというルールを設けました。
北風は力の限りめいっぱい吹いて、旅人の着物を脱がそうとしますが、風が吹けば吹くほど、旅人は着物をしっかり押さえてしまい、結局飛ばすことはできませんでした。
次は太陽の番です。太陽が爛々と降り注ぐと、旅人は、暑さにたまらず自分から着物を脱いだのです。
タロットは、獰猛(どうもう)なライオンをなだめるためには、必ずしも武力や腕力は必要ないことを表しています。
困難に思えることでも、柔軟な発想で乗り越える力をあなたは持っているのです。
文:あみゅー