クリ | the celtic tree
ブナ科・落葉高木。
クリはケルト世界において、富と長寿のシンボルとされてきた樹木。
5月に黄緑色の花を咲かせ、細長くひょろひょろと垂れ下がります。
それは美しいとは言いがたい容姿ですが、しっかりとした太い根を張り、幹は固く丈夫なので、地中海地域では家具材として重宝されてきました。
クリの実はとげとげのイガの中に閉じこもり、長い沈黙の期間を過ごします。
そして熟すのをただ待ち続けるのです。
クリ期生まれの人は、とても真面目で、必要以上に着飾ったり浮ついた所が少ないのが特徴です。
世の中には、物欲、支配欲、名誉欲、色欲、さまざまな誘惑があふれていますが、
それらを必要以上に求めることなく、興味はもっぱら内なる世界に向けられます。
彼らが欲に目がくらまないのは、決して臆病だからではなく、世俗の汚れに染まらないために身を守っているからです。
そして、その内には情熱の炎は熱く燃えたぎり、冷めることがありません。
クリの実が、収穫までの期間が長いほどその甘みを増すように、
本当の自分とじっくり時間をかけて向き合う事が、成功への近道だと知っているのです。
【ケルトツリータロット】
このカードは、バランスや、節度を守った平穏な生活、順調な成長などを暗示します。
クリはイガの中でゆっくりと甘味を増していきます。
その様子はまるで、あなたが努力を継続していくならば、その成果は確実に現れ始めることを示唆しているかのよう。
逆位置では、不摂生や、浪費、また人間関係におえる水と油の関係を表すことも。
クリはタロットの節制に対応しています。
文:あみゅー