ルーン文字の意味 その13:ユル
ユルは「死と再生」や「復活」を表すルーンである。
終わりと始まりと表現しても良い。
当サイト管理人はユルを見ると以下のような光景をイメージする。
時刻は夜明け。地平線の東から太陽が昇り西に月が沈んでいき段々と空が明るくなる。やがて夕方になると太陽は西に沈み、今度は月が東から昇ってくる。空は暗くなり月が輝き始める。やがて夜が到来する。 また時間が経つと月は西に沈み、東から太陽が登り朝になる。
太陽と月はダイナミックに回り続け、昼と夜が繰り返される。太陽と月は死と再生を繰り返すように延々とループしていく。
ルーン占いでユルが出ると何かが終るかもしれないが同時に新しい何かが始まる。まるで月が沈むと太陽が登るかのように。
朝が来て夜が終ればまた新しい朝が来る。
失恋や別れなどを占ってユルが出た場合、その恋が終わり新たな恋愛が始まることを示唆している。
今のステージを終え、新たなステージへ進むのである。
(余談であるが、古代エジプト人は死は新たな人生の始まりと考えていた。この考え方はユルに近いかもしれない。)
ユルを復活の意味で解釈するならば、分かれた恋人と寄りが戻るなど終ったものが復活する事もあるだろう。元のさやに戻るいわゆる元サヤカップルというやつである。
また、心機一転やリフレッシュ、発想の転換なども表す。過去の事に囚われていても仕方がない。思い切って新しい何かを始めてみても良いだろう。
川端康成の小説にこんな発想の転換方法がある。
それは「しかし」という言葉を使うと悩みを解消して新たな人生を生きることが出来る、というものである。
例えばお金が無く貧乏だとするならば、私にはお金がない。
しかし、無駄なものを買わないので身軽で食べ過ぎなども防止され健康に良い。といった具合だろうか。 一度ぜひ、しかしを使って発想を転換してみると良い。
ユルは何かを「断ち切る」といった意味で解釈することがある。
腐れ縁や共依存の関係、中毒、過去のトラウマなどが考えられる。
(共依存とは、自分と相手の人間関係に過度に依存してしまう状態である。)
恋愛などで共依存の状態に陥っているならば勇気を持って断ち切るべき時かもしれない。
イチイの木は丈夫で弓などに使われる程丈夫であったことから、ユルは"丈夫さ"を表すこともある。
ポジティブに捉えれば、タフで不屈の精神、ネガティブに見れば往生際が悪いという事になる。