ルーン文字の意味 その22:イング
イングは豊穣や実り、完了を表すルーンである。
イングは元は北欧神話の豊穣の神、フレイ神であるとされ、
豊作や物事の結果が出ることなどを表している。
恋愛について占いイングが出たならば恋が実ることを表すだろう。
イングは多産のルーンでもありセクシュアルな意味も持つ。
そのためプラトニックなものというより肉体的な事柄や妊娠などを表す。
完璧な相性の相手との出会いや、息の合う仲間達などを表す時もある。
仕事では数値的な目標が達成されたり、努力が認められるなどの成果が実りがあるだろう。
ここで実りを表すルーン文字と言えばヤラも同じ意味を持っている。
ではイングとヤラの違いはどこにあるのだろう。
イングが"完了"を意味する事をヒントに2つの違いを探ってみよう。
"達成"と"完了"は異なるという点がポイントとなる。
目標達成の過程を登山に例えて考えてみる。
登山の目標は頂上に到達ことであるが、山の頂に立ち達成感をかみしめている時点ではまだ登山を完了したとは言えまい。なぜなら下山という作業が残っているからである。
無事に下山して家に帰り体を休める。そこまでを終えて初めて登山というイベントを完了したと言える。
そうして新たな別の山を登る計画を立てる事が出来るのである。
ヤラが物事の過程を強調するルーン文字であることをヤラの項目で述べた。ヤラが山に登っている過程を表すとするならば、頂上に到達し下山をして帰宅し体を休めるところまでを終えた状態がイングである。
なぜ完了にこだわる必要があるのか。
人生ではひとつの目標を達成したら、もう次の目標が待ちうけている。
米を育て収穫の時期を迎えたならば来年の収穫に向けて準備をするのである。作業を"完了"させ次の目標への準備をすることが大切なのである。
イングは表す完了は必ずしも成功を意味しないことがある。
当サイト管理人の知り合いで結婚を決めた男性について占ったときのこと。彼はまだ独身生活に未練があるようだった。
原因はお相手が彼の理想とは異なっていることが大きかったようであるが、そんな時にこのイングが出た。その頃、彼は子供が出来ていたことを後から聞いた。
イングは不本意な成果であってもそこで終わりにして一区切りつけることを表すこともある。
独身生活は既に終っており家庭を築き子育てする準備をする時期なのだと告げていたようである。