ルーン文字の意味 その21:ラーグ
ラーグは水を表すルーンである。
他の占いと同様にルーン占いで水は"直感"や"感性"を象徴である。
芸術系の仕事は直感や感性が重要となる。
カウンセリングなどの心を扱う仕事などラーグの力が必要となる仕事や状況は多く存在する。
世の中は論理が全てではない。
何かといえばエビデンスを求められる世の中であるが、
思考を積み重ねた結果が必ずしも良い結果になるとは限らないのである。
合理性のある論理は大切であるが、時には直感に従うことで物事が良い方向へ進むことが多くある。
今あなたが2つの物事を決めかねているとしよう。
ルーン占いでどちらにするか見た結果ラーグが出たとする。
その場合、直感を信じるほうが上手くいくことを表す。
あるいは自分の気持ちはどうしたいのか?に焦点を当ててみることをお奨めする。
左脳は論理や合理性を司り、右脳は直感を司るそうだが、ラーグはどちらかというと右脳の力であると言えるだろう。
余談であるが、左脳には批判的な決断傾向があるそうである。
会社を辞めて本当にやりたい仕事をするといったときに左脳は上手くいかない理由を探す傾向があるそうである。決めつけ思考に陥り自らを苦しめてしまう。そんな時は右脳が直感で感じ取ったものは何か? 今一度見つめ直してみると良いだろう。
水の性質からは様々なことを連想することが出来る。
例えば氷が溶けると水になる。
イスという氷を表すルーン文字は停滞を表すことをイス項目で述べたが、
ラーグは氷が溶けていくように停滞していた物事が動き出すことを表すことがある。和解や仲直りなどを表す場合もある。日本語には"水に流す"という慣用句がある。
あるいは水は自由に形を変えることが出来ることから、
環境に順応すると捉える事もできる。
恋愛ならば透明な水のようにピュアで純粋な恋などを表すだろう。
水が動けば川のように流れを生み出す。
「流水腐敗」という言葉がある。
停滞する水はいつか腐敗するが、流れる水は腐らないという意味である。
水だけに限らず、お金や人間関係についても同様の事が言える。
一カ所に留めず絶えず流すことを心がけることで健全な状態を保つ事が出来る。
水は汚れを洗い流すならばラーグは浄化という意味になるだろう。
女性の羊水も水であることからラーグは妊娠を表すこともある。
ラーグがネガティブに出た場合を見る。水はそこから流されやすさ、移ろい易さなどを意味する場合がある。
そのような時、ラーグは「世の中は諸行無常(しょぎょうむじょう)である。執着を手放せ」と言っているのかもしれない。
流れる水は一時も同じ状態でいることはない。荒い流れがあり緩やかな流れがある。真っ直ぐな流れがあれば曲がりくねる流れがある。
我々の人生もまた然り。この世のものに変化しないものなど何一つとして無い。物や人への執着を解放すれば心に安らぎが訪れるのである。